内藤みか 62冊目の著書、
二見書房より発売!
おそろしくも逞しい、惚れたオトコができた妻達の離婚物語
「離婚の影にオトコあり。」

◆ 著者:内藤みか   ◆ 出版社:二見書房 ◆ 価格 : 1260 円(税込)
 
 

amazonで購入する。
楽天で購入する。


<<本のプロローグをご紹介します☆>>


< < はじめに>







 離婚の影にオトコあり。
 このタイトルを見て、
 ドキッとしたバツイチ女性や離婚予備軍女性は、少なくないだろうと思う。
 実は『タイトル買い』してくれる方もいるのではないか、
 とひそかに期待しているほどだ。

 時代の流れなのか、それとも類が友を呼ぶのか、
 もしくはマスコミ業界だから離婚率が高いのか、
 私の周囲にはバツイチ女性が多 い。
 まあ近ごろは三〜四組に一組が離婚するような時代だから、
 数人の三十路女性がいたら、そのうちのひとりに離婚歴があっても、
 統計的には全然おかしくはないのだろうけれど。

 離婚にはさまざまなシチュエーションがあるけれど、
 最近は、奥さんのほうが離婚を切り出す事例が増えてきた気がする。

 そして、離婚を言い渡す妻の影には、かなりの確率で男の存在がある。
 “影”は本当なら“陰”と書くべきところかもしれない。
 けれど辞書をひくと“影”とは“光とは反対側にできるもの”とある。
 一見幸せそうな結婚生活の反対側で、
 妻たちが考えていることをこの本では書いているので、
 あえて“影”という漢字を選んでいる。


 こんな例がある。
 ある日、妻に「離婚したいの」と切り出された……。
「突然何を言うんだ、話し合おう」
 慌ててそう言ったところで彼女は首を縦に振らず、
「お互いの人生の発展のために別れましょう」
 などときれいごとを言われ、わけのわからないまま離婚届に印を押した。
 そして、後から知ったのだけれど、妻にはオトコがいて、
 彼と再婚したいから、離婚を迫っていたのだった……。


 あるいはこんな例もある。
 ある日、家に帰ったら、妻の荷物がごっそりなくなっていた……。
 テーブルの上には妻の印が押された離婚届だけが残っていた。
 慌てて妻の行方を探したら、見知らぬオトコと親し気にしていた……。
 そんな目に遭ったら、あなたはどうするだろうか。
「うちは絶対そんなことはない!」
 と言い切れるだろうか。
 現に私のまわりで二件も、
 妻がある日突然姿を消す、という事件が起きている。
 そしてビックリするのだけれど、ご主人はそうなるまで、
 妻の変化に何も気づいていなかったのだ。


 私自身も、かなり唐突に夫に「離婚したいの」と切り出した。
 しかも私の場合は強烈で、一度目の離婚は
「好きな人ができたから、離婚する」
 だった(ちなみにその人には片思いで、その彼とは手もつないでいなかった)。


 しかし、私みたいなバカ正直者は数少ない。
 多くの奥さんは、好きな人がいても、その存在について、頑なに口を閉ざす。
 余計なもめ事を起こしたくないから黙っているというもある。
 他の男の存在を知られたら、逆上したご主人に刺されかねないし、
 その男性にも迷惑がかかってしまう。
 それから浮気がバレたら、離婚の時に慰謝料を請求されかねない。

  
 とはいえ浮気相手の存在なんて、
 バレないで済むなら、バレないほうがいいに決まっている。
 実際、よその奥さん達は本当に上手に立ち回り、
 男の存在など微塵も疑われずに首尾よく離婚できた人も多い。


 これはしかし、端から見ていて、
 あまりにもご主人がおばかさんというかお気の毒である。
 晴天の霹靂のごとく、離縁を言い渡され、
 心底驚いているご主人を何人も見てきた。
 私のモトダンも、二度とも泣いて
 「全然わからなかった。なんでこんなことになったんだ。別れたくない」
 と私にすがりついてきた。
 でもそんな姿を見たらさらに、幻滅して別れたくなった。
 というかどうしてこんなことになるまで気づいてくれなかったのよ、と思った。
 何度も何度もサインを送ったのに。
 なんでここまで私の気持ちが離れるまで、気づいてくれなかったのよ、と。

 
 女のほうは、何度もメッセージを送っていたつもりでも
 男のほうは、まるで気づいていない。
 だから突然の宣告を受けて泣く男が出る。
 それってもちろんご主人が
 あんまり奥さんに関心を持っていなかったせいでもある。
 どんなサインだよ、わからないよそれ、と嘆く男性陣の声を聞いていて、



『女性のほうがどんな風に他の男性に気持ちが揺らぎ、
 離婚へと気持ちを固めていったのか』



 という本の必要性を感じてしまった。
 女性は不機嫌になればなるほど、その理由を男性に説明しようとはしない。
 離婚なんて秘密めいた儀式みたいな感じになってしまうこともある。
 でもそのウラには、
 本当は気づいてほしい、という淋しい女心が見え隠れしている。


 ひょっとして、もっとお互いに分かりあえていたら。
 傷が浅いうちにご主人が気配に気づいていたら。
 離婚しなくても済んだ夫婦って、たくさんいるのではないだろうか……。


 コミュニケーションが不足がちと言われている現代では、
 ケンカのあとの仲直りも、
 同じ屋根の下に暮らす相手に対してでさえ、メールで済ます夫婦がいる。
 お互いのことをよく理解すれば、防げる離婚というのも、あるのかもしれない。


 離婚した女性達のことでエッセイを書いてみないか、
 と二見書房の編集の米田さんに言っていただいた時、
 私はひょっとしたらこの世に必要な本なのかもしれない、と感じた。


 だから、私の周囲にいた離婚の影にオトコありな女性の実例を、
 なるべくありのままに綴ってみようと考えた。
 女性の側からすれば当たり前の感情の動きや行動も、
 男性側からすれば仰天の連続なのかもしれない。
 多少なりとも夫婦円満のお役に立てたらと思い、



 “奥さんがこんな状態になったら要注意!”


 というポイントもコラムで展開させていただいている。

 もちろん女性にも一緒になっていろいろ考えていただける本にしようと思って
 書いてきたつもりだ。
 モニタとして何人かのバツイチの女性達に
 この本の原稿を読んでもらったのだけれど、
 自分以外のよその奥さんが、
 どんな風にして離婚に至ったのかがすごく気になっていたから、
 それを知ることができてよかった、と言われて、
 それが書き進めていくうえでの大きな励みになった。


 実際「オトコがいる」といっても、相思相愛の人のほうが少ない気がする。
 せつない片思いをしている人もいれば、男を手玉に取っている人もいる。
 私のように商売男に貢ぎやすい人もいるし、
 男に弄ばれたり騙されたりしている人だっている。
 むしろ辛い状態で、
 心の中に“夫ではないオトコ”を住まわせている人のほうが多いかもしれない。


 たとえ身体の関係があったり、
 離婚したら一緒になろうねと口約束をしていたとしても、
 大抵は別れてしまう。
 離婚した時に交際していた男性と結ばれるほうが圧倒的に私の周囲では少ないし、
 離婚した途端、相手が逃げ腰になったり、
 音信不通になったりと、散々な目に遭うこともある。
 それなのに離婚の影にオトコがいた女性達は口を揃えて、



「あの時、あのオトコがいて、ほんとうによかった」



 と言う。
 それはどうしてなのか……。
 その答は、これから出てくる、
 私を含む離婚女性達の離婚の風景を読んでいただければ、
 見えてくると思う。




全国書店で、好評発売中!!



「amazonで購入する。
楽天で購入する。




同時期発売エッセイ「何かを書きたいあなたへ」もよろしくお願いします。
「何かを書きたいあなたへ」を、amazonで購入する。

楽天で購入する
r>
「何かを書きたいあなたへ」立ち読みページは、こちらです。




★内藤みかHPに戻る★